石坂智子(さとこ、と読む)。
浅学にしてこの方のことを存じなかったのだが、レコード屋でこのタイトルを見かけたとき、ピコピコなテクノ歌謡だと思い買った一品だ。
石坂智子をWikipediaで調べたら、
1979年(昭和54年)に行われた第1回東芝タレントスカウトキャラバンで優勝、1980年(昭和55年)6月にシングル『ありがとう』でデビューした。この曲はたのきんトリオが主演したドラマ『ただいま放課後』の主題歌でオリコン最高40位という自身最大のヒット曲となった。また、同年の日本テレビ音楽祭の最優秀新人賞最終候補に、同期デビューした田原俊彦、松田聖子、河合奈保子、柏原よしえ、岩崎良美、鹿取洋子という錚々たるメンバーとともに残った。
シングル『ふたりの恋はABC』は、UCCコーヒーのCMに使用され、「♪ふたりの夢はUCC~」という歌詞で流れた。前曲の『デジタル・ナイト・ララバイ』からの若干お色気路線へのイメージ・チェンジは一定の成功を収めた。*1
とのこと。聖子ちゃんと同期なのか。活動期間は1年ちょっとだったらしく、世間的に知られていないのもしょうがない。
ジャケットはこんな感じ。
デジタル、という単語に加え、タイトル字の計算機のようなレタリング。
デジタルな夜の子守唄。
ピコピコピュンピュンのシンセに、シモンズの電子ドラムがポポポンと鳴ってるご機嫌なテクノ歌謡がどうしても想起される。
値段も高くなかったし、いいもの見つけた、という思いで家に帰り針を落としてみた。
【HD】 石坂智子/デジタル・ナイト・ララバイ (1980年)
うん、いい歌。歌唱力もあるし、曲も良くできている。ブレイクもはいって、優れたディスコナンバーだと思う。さすが大村雅朗編曲。作曲家の伊藤薫は欧陽菲菲「ラヴ・イズ・オーヴァー」のヒットを飛ばしたお方。
…。
だが俺の期待したピコピコは?
どこにデジタルの要素があるのか。
裏切られたような気持ちで、しばらく放っておいたが、あるとき歌詞を見返していて、私は発見してしまったのである。
この曲に隠されたデジタルの要素を。
歌詞はこれだ。
要するに、遊び人風の男に迫られて、一夜の関係を許してしまい、その後やはり捨てられて傷ついた女の歌、という解釈でいいかな。
私が注目したのはここだ。
「あなたにすれば one night 私にすれば first night」
遊び人の男にしてみたら数あるうちの一夜、女にしてみたら初めての経験だった、ということでしょう。
そう、one night とfirst night…。
1と0。
その二つの数字の組み合わせと言えば、
2進法!
つまりコンピュータだ。
ここにデジタルの要素が隠されていた。
…。
そうとでもこじつけないとわかんないよ。デジタル…。