歌謡曲
私の青春時代ははちみつぱいやムーンライダースに支えられていた。 はちみつぱいの「センチメンタル通り」は100億回くらい聴いただろう。「塀の上で」「センチメンタル通り」「薬屋さん」「酔いどれダンスミュージック」…。字面を見るだけでもきゅんとく…
GSの何が魅力って、1960年代終盤に世界中でロック・ミュージックが盛り上がり、多くの若者に支持されつつあった時に、日本も負けじと全国的に様々なバンドが結成され、もう百花繚乱のごとくであったのだが、それぞれのバンドが特色を出そうと実験精神旺…
作詞家の阿久悠が著した、『夢を食った男たち「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代』を読んでいる。 夢を食った男たち 「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代 (文春文庫) 作者:阿久 悠 発売日: 2015/07/17 メディア: Kindle版 スタ誕にまつわる回顧録で、むち…
みんなビートルズが好きだし、歌いたい。 日本の歌謡界にはビートルズのカヴァーが数多く存在する。 そんな中でも素晴らしい出来のカヴァーをご紹介。 「或る日突然」のヒットで知られる歌謡デュオ「トワ・エ・モワ」が初のロサンゼルス録音に挑んだアルバム…
入眠前に宇宙のことをぼんやり考えることがある。意識を銀河系に飛ばすと、頭の中は輝く星座で埋め尽くされ、さながら脳内プラネタリウムだ。どっちを向いても宇宙。太陽から光線が届いてふわっと浮遊感に包まれるといつの間にか意識を失い、眠りに入ってい…
LGBTQの方々との付き合いはないが、常々、才能に恵まれた人が多いなあ、と感じる。 音楽界だけ見回しても、フレディー・マーキュリーしかり、エルトン・ジョンしかり、槇原敬之しかり、だ。 まあ、LGBTQだから才能がある、ということは必ずしも言えないかも…
プロコル・ハルムというイギリスのバンドが1967年にリリースした「青い影」は全世界でヒットした。もちろん日本でも売れて、影響を受けたと語るミュージシャンも少なくない。 プロコル・ハルム、不思議な響きの名前だが、これはラテン語で「Beyond these…
キラ星のごとき大スターの歌手たちでも、意外とデビュー曲は売り上げ的にこけちゃいました(瀬古選手)なことも珍しくない。 しかし、作家陣はデビュー作ともなれば力が入っているので、実は素晴らしい完成度の曲であることもまた珍しくない。 そんな、周囲…
ようやく来る春をすっとばして、夏めいたトピックで申し訳ないが、常々思う事に、アイドルが歌うサンバ曲は本当に素晴らしいものが多いなあ、という事がある。華やかなお祭り感がアイドルのキラキラ度を上げるんだろう。 なんでサンバのことを思ったかという…
作曲家、筒美京平の作品には好きなものが多すぎて、どれか好きなものを10曲あげろ、と言われたら、選別だけで三日三晩悩んだ挙句に熱を出して寝込んでしまい、結局選別できずに白旗をあげてしまうだろうと思う。 曲調も多種多様で、どの曲にも違った良さが…
タワー・オブ・パワーというサンフランシスコのファンク・バンドがいる。ヒューイ・ルイスのバックなども務めた実力派であるが、恥ずかしながら私は1枚もアルバムを聴いたことがない。 だが、日本の歌謡曲を通してなら、聞いたことがある。 日本のミュージ…
ヴァン・マッコイが1975年にリリースした「ハッスル」は、全世界で1千万枚以上売り上げ、ディスコ・ブームのきっかけになった。 ピッコロの音がさわやかなインストゥメンタル・ナンバー。時折挟み込まれる「ドゥ・ザ・ハッスル!」という合いの手が気持…
新型肺炎のニュースやオイル・ショックばりの買い占め運動に気が滅入るが、こういう気が焦る時にこそ無価値なもの、無駄なものに触れる時間を作るのは大事だ。 文化活動をして、心の平静を取り戻そう。 「音楽に価値なんてない」とアメリカの有名なフォーク…
芹澤廣明という作曲家で、一番有名な曲はこれだろうか。 タッチ 岩崎良美 言わずと知れたアニメ「タッチ」の主題歌であり、岩崎良美の代表曲でもある。オールドなロックンロールのスタイルに、作詞家の康珍化(カン・チンファ)による「星屑ロンリネス」とい…
曲中にセリフが入る曲というのは、歌謡曲の世界では珍しくない。 パッと思いつくだけでも、 演歌だと美空ひばりの「リンゴ追分」、島倉千代子の「東京だョおっ母さん」などが有名か。映画の主題歌だと渥美清「男はつらいよ」。ポップスでは、加山雄三の「君…
100年単位の時間を経て、尚聴かれている曲、というのも考えたらすごいものだ。クラシック(古典)、というジャンルの総称もいい加減で大雑把すぎるネーミングだけど、この分野に全然明るくなくて、現在のクラッシック音楽の最先端てどうなっているのだろ…
バンドにおけるベーシストの役割はものすごく大きいのだが、音楽にあまり触れてない人にはなかなか伝わりづらい。気づかないのだ、知らず知らずベースの音に腰を振らされていることを。 ベースを鑑賞できるようになると、音楽の世界はぐっと広がる。 世界を…
加瀬邦彦はGS出身の作曲家。人気バンド、ザ・ワイルド・ワンズに在籍しながら、「想い出の渚」をはじめとして「愛するアニタ」、「青空のある限り」などのヒット曲を作曲した。 ザ・ワイルド・ワンズというバンド名は加山雄三が名付けた。「野生児」という意…
昭和アイドルの曲で一番扱われる季節は、おそらく夏であろう。アイドルと夏の取り合わせは、梅に鶯、竹に雀、サンシャインにアシュラマンくらいのベストタッグである。 女性アイドルだけでも、松田聖子「夏の扉」、キャンディーズ「暑中お見舞い申し上げます…
ポール・アンカといえば、「ダイアナ」、50年代の大ヒット曲だ。 この曲はいきなりビルボードの初登場1位に輝く。ポール・アンカ自身のペンによる曲で、シンガーソングライターのはしりとも言えるかもしれない。50年代アメリカそのもの、みたいな曲。 h…
台湾旅行が目前に迫っているので、マダム楊のインスタントラーメンをすすりながら、アジアの大砲こと呂明賜のバッティングを真似しつつ、台湾出身の歌手ばかり鑑賞して気分を盛り上げている。 ジュディ・オングは、「8歳の時に台北市に1年いただけで殆ど日…
グループサウンズブームが衰退していく1969年夏、管楽器を導入して活路を見出そうとした、いわゆる「遅れてきたGS」バンドの一つ、シルクロード。”GSからBS(ブラス・サウンド)へ”というキャッチフレーズで売り出された。 日本でのブラス・ロックの走り…
音楽プロデューサーといえば酒井政利という名前が真っ先に浮かぶ人も多いかと思う。日本コロムビアからCBSソニーへと渡り歩き、島倉千代子やこまどり姉妹、フォーリーブス、カルメン・マキ、郷ひろみ、南沙織、山口百恵など数々の歌手をヒットへと導いた。青…
数原晋(かずはらしん)は日本のトランペッターで、スタジオミュージシャンである。 ブログのタイトル「昭和生まれの体の成分の数%は、数原晋のトランペットでできている」というのは、あながち間違いではないと思う。彼が参加した録音をずらっと並べてみれ…
暴露本のハシリとも言える、ダン池田著「芸能界本日モ反省ノ色ナシ」を読む。 ダン池田著「芸能界本日モ反省ノ色ナシ」はまの出版 昭和60年1月20日初版発行 裏表紙に レコード大賞を辞退する歌手が続出するのは、いったいぜんたい、どんな理由があるの…
やさぐれ。 やさは家、隠れ家のこと。盗人や警察の隠語として使われている。刀の鞘(さや)を反対にしたものらしい。刀は必ず鞘に収まることから、家という意味になったのだろう。 やさぐれは家出人、宿無しを指す。転じて、無気力でいい加減、投げやりなこ…
イギリスのロックバンド、ローリング・ストーンズの曲に「黒くぬれ!」という人気の曲があり、ブライアン・ジョーンズが弾くシタールの呪術的なメロディーが印象的である。 youtube、オリジナル音源がはっつけられなかったので、ライブ映像をどうぞ。 ローリ…
歌謡曲でも演歌でも、曲を聴いていて、これ誰が演奏しているのだろう?などと考えることは多い。 特に昔の歌謡曲はレコードに演奏者のクレジットが表記されていないことも多く、手ぐせや音の特色、数少ない証言から(演奏した本人も覚えていないことが多い)…
「琉球レアグルーヴ」の音源を聴いた時は軽い目眩を覚えた。発売されたのはもう15年くらい前のことだ。 60年代〜70年代の沖縄の曲をコンパイルしたCDだ。 沖縄にこんなお宝音源が眠っていたとは!と興奮するあまり、目の前には万座ビーチがどこまでも…
映画「緋牡丹博徒」にはまっていた時期があった。 藤純子/緋牡丹博徒 作詞作曲 渡辺岳夫 編曲 薊けいじ 藤純子(富司純子)演じるお竜があまりにも美しくてかっこよく、メロメロになってしまったのである。 藤純子の顔立ちは上戸彩に少し似ている気がする。…