数原晋(かずはらしん)は日本のトランペッターで、スタジオミュージシャンである。
ブログのタイトル「昭和生まれの体の成分の数%は、数原晋のトランペットでできている」というのは、あながち間違いではないと思う。彼が参加した録音をずらっと並べてみれば、え?あの音もこの人なの?と思うだろう。
わかりやすい例で言えば、こちら。
これ、再生したらうちの猫が騒ぎ出した。殺気を感じたのだろうか。
必殺シリーズの音楽は平尾昌晃が作っているが、時代劇にウエスタン調の曲をつけるという発想が面白い。黒澤明の「用心棒」とセルジオ・レオーネの「荒野の用心棒」を引き合いに出すまでもなく、時代劇とウエスタンはお互いに引き寄せ合うのだろうなあ。
次はこれ。
このイントロ、そして間奏のトランペットのスケール感の大きさ。音の粒の向こうに真っ赤な夕焼けが見えそうなくらいの哀愁。
そして、この曲も数原晋。
1分30秒あたりからあたりの柔らかい、フリューゲルホルンの音かな?ソロが入る。途中で少しアタックの効いたトランペットのソロに切り替わっている。曲想に沿うような、広大な大地を感じる演奏。このサウンドは日本人のDNA配列に組み込み済みだ。
お次はこちら。
Tp067 数原晋 - はぐれ刑事 純情派 オープニングテーマ
また猫がキョロキョロしだした。猫が反応する周波数なのだろうか。
はぐれ刑事純情派のトランペットも数原晋の仕事。ハイトーンでブロウしまくるこの曲、一番上の音がややかすれ気味だけど、それも含めてかっこいい。藤田まことを思うとき、バックではこのトランペットが鳴る。人生のどのタイミングで藤田まことを思うかは分からないけど、私個人は少なくとも年に1回は藤田まことについて考える。
そして超絶かっこいい日本のレアグルーヴクラッシック、この曲も数原晋。
すごいハイトーンが次から次に出てくるけど、どんな肺をしているのだろう。肺が8つくらいに分かれているのかもしれない。かっこ良いなあ。
そして、ジブリアニメのこちらも実は数原晋のお仕事。
Laputa - A Morning of the Slag Ravine (Pazu's Trumpet Solo) - Audio Only
ジブリのアニメ「天空の城ラピュタ」で、パズーが建物の上でトランペットを吹く印象的なシーン。こんな平和そのもののメロディを吹く人が、必殺仕事人のテーマを吹いている人と同一人物、とは夢にも思わなかった。
そして、みんな大好き河合奈保子作品にもたくさん参加している。
林哲司節が炸裂し、ブラス隊が発狂しそうな鷲巣詩郎編曲が炸裂するこの曲にも数原晋が参加。河合奈保子作品には他にも「大きな森の小さなお家」「17才」「UNバランス」「夏のヒロイン」「ラヴェンダー・リップス」「愛をください」に参加している。
数原晋のトランペットが日本人の体にいかに体に染みついているか、ご確認頂けたと思う。
他にも、杏里の「悲しみがとまらない」のトランペットソロ、「探偵物語」、「アメリカ横断ウルトラクイズ」、「金曜ロードショー」のメインテーマなど参加作品は数知れず。
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